私の愛読書に辺見庸先生の「もの食う人々」という本がありまして。
普通の「おいしいだけ」の話だけではなく、キワモノの国である種のキワモノを食べ、その土地の人々のありさまや、「食」というもの事態にモノを申す、文芸的な本。
かなりの愛読をしていましたが、その中に、筆者がポーランドの炭鉱で一働きした後に、食堂で飲んだ「ボグラッチ」と言われるスープの描写がありまして。
「さっきまで炭塵で真っ黒だった舌に、よく煮込んだ牛骨と香味野菜の味が心地よく染みた。ウシキという白玉状のもちも入っていて、牛汁の味を帯びたそれを食べると、なんだか優しい日本の田舎の味がして、喉がゴロゴロ鳴りだしそうだった。」 引用:もの食う人々
この文面だけで、もうたまらなく食いたくなってしまったんですよ。
ですが、「ボグラッチ」というものがいったいどういうレシピで作られているか、クックパッドにすら載っていなかったので文面から読み込んで、カンで作るしかなかったのですが、かなり美味しい一品が作れたので、紹介したいと思います!!
ボグラッチのレシピ
「もの食う人々」の中で、
「セロリ、パセリの根もベースになっているかもしれない。それに、唐辛子の適度な辛さが、疲れた体を気持ちよく刺激した」 引用:もの食う人々
と書いてあり、色々と模索し、ポーランドでよく食べられている野菜なんかも調べて、得た情報で作ってみました!!
材料(2~3人前)
- ニンニクひとかけ
- オリーブオイル(なければ
もこみちサラダ油でもOK) - 玉ねぎ1個
- ニンジン1本
- セロリ2本
- ジャガイモ2~3個
- 鷹の爪2本
- 牛ひき肉(適当)
- 白玉粉(適当)
作り方
①ニンニクを薄切りにします。
②↑のにんにくをオリーブオイルを敷いた鍋でこんがりと焼く。
ついでに、鷹の爪も適当に千切って炒める(むせるので注意)
③オイルに匂いが移ったあたりで、玉ねぎ・ニンジン・セロリ・ジャガイモを「みじん切り」にします。
④みじん切りにした野菜をさっきの鍋に入れて、ひたすら弱火で炒めます。
ここで半端に炒めると、良いダシが取れないので、「これでもか!!」ってほど、良く炒めましょう。
目印としては、玉ねぎが飴色になるくらい
⑤炒まったら、お水を入れて沸騰させる。
その間に、肉団子を作成。ひき肉に塩コショウを振って練り練り。
団子状にして、鍋に投下していきます。
⑥肉に火が通る間に、今度は白玉団子を作成。
因みに、「白玉粉」と「上新粉」と「団子粉」の見分けのつかない夫に買い物を命じると、写真のような状態になります。
白玉粉の方が一番おいしいんですが、上新粉や団子粉でも十分おいしいです。
⑦練り上がった団子を、先ほどの鍋に投下。
最後は塩コショウで味付けなんですが、隠し味で「お醤油」をほんのちょっぴり入れると、日本人好みの味になってお勧め。
もし、野菜からの旨みが少なかったら「コンソメ」でも投下しちゃいましょう。
⑧団子に火が通るのを待って完成!!
上記の材料だけではなく、貝とか魚とか一度凍らして解凍した豆腐とかいれてもおいしいよ。
ピリリと辛いのでビールにもよく合うし、冬はあったまるし、夏はさわやかになるしでかなりおすすめ。
野菜も肉も炭水化物も入っているので、このスープだけで栄養が足りているのもGOOD。
もしかしたら、実際の「ボグラッチ」とは少々異なるかもしれませんが、元々ボグラッチは「家庭料理」なので、多少みんな作り方は違うはず!!
ですが、ともかく美味しいので、夏に、冬にオススメです!!
実際に本格的なボグラッチを食べさせてくれる、ポーランド料理店が関東圏内にあるようでしたら、ぜひコメント欄からお知らせください!!
他にも沢山国際的なご飯を作っています(笑)
ぜひ、お試しください!!
コメント