梅雨もまっただ中の6月。
私は小学校以来の友人と遊ぶ約束をしていました。
「どこに行こうか?」なんていつも通りに問いかけてくる友人。
20年以上一緒にいる友人。そんな友人に何を遠慮することがありましょうか。
私はこう言いました。
明治大学にアイアンメイデンがあるそうで……
マツコでも紹介の明治大学博物館は拷問器具マニアには最高
そもそもは「マツコの知らない世界」というTVを観ていたときにたまたま知ったのですが、明治大学には博物館があり、そこには昔の拷問器具。
そう、ギロチンやらアイアンメイデンが置かれているというではありませんか!
もちろん、レプリカでしょうけれども、それらが「入館料無料」で見られるならぜひ見てみたい。
拷問器具とか見てみたいとか、残酷な女だと血の繋がった身内からも嫌がられそうですが、基本的には私は気性が荒いくせに気が弱く、人を殴ったり、ましてや人を殺すような人間の心理という物が理解できない。
なので、そういった拷問器具などは私の想像の範疇を超えて、なんというか「コエー。カッケー」という、中二病の男子が抱くような感情で見てしまうのです。
そんな私の歪んだ心理状況はいいとして、つまり、明治大学には無料で見られる拷問博物館があるんだと思い、早速友人と行ってくることにしました。
お茶の水の明治大学は大きい
さて、普段狸とイタチが出るような田舎に住まう私が、えっちら出てきたのがお茶の水。
徒歩5分ほどで明治大学のキャンパスが並ぶゾーンにたどり着けるのだが、明治大学は広く建物がたくさん並んでいるのでどれかわからなくなりそう。
でも、博物館の入り口近くには案内図も書かれており、けっこうわかりやすかったです。
こちらが博物館入り口。
どこのオフィスビルだよと思わなくもないですが、とくに気兼ねなく入って良いようです。
ガラガラの博物館は写真もOKの麗しき空間
ビル内に入り、案内に従ってエスカレーターをくだると、すぐに博物館入り口。
守衛もおらず、マジで無料で入ってOK。
確認したところ、写真もOKで(雑誌などの媒体に載せるときは許可が必要)、自撮り棒で撮影などの危険行為(展示物を倒しちゃうかもしれないからね)でなければ、問題ないとのこと。
個人のブログは媒体に値するのかいささか不安ですが、多くのブロガーさんたちがブログに載せているのを見ると大丈夫そうなので、私の遠慮なくブログに写真を載せさせていただきます。
そんなありがた空間は、雨なのと平日なのも相まって、めちゃくちゃ空いています。
興奮して写真を撮りまくる私と友人以外には、たまたま雨宿りに来たであろう老人が一人。
テレビで放送された割にはこの空き具合には驚きです。
でも何にも乱されない空間で、歴史を見ていくのはたまらなく心地よい。
入り口にも既に古い、歴史を感じさせるクシやたわしなどが展示されていました。
基本は歴史の勉強
展示物は基本的に「大学史」「商品」「考古」「刑事」という部門に分かれ、歴史的なことがわかるようになっています。
博物館とはいえ、上野博物館のようにめちゃくちゃ広いわけではないのですが、古い大学の教室を再現してあったり、江戸時代などの商品を展示してあったりと、拷問以外に江戸ものにも興味のある私には涎物の空間。
物の他にも達筆すぎて注訳がなければ読めない、生類憐れみ令を書いた紙なんかもあって、このあたりの時代の資料が欲しいクリエイターなら、これだけでも訪れた価値があると思われます。
そんな展示物を一つ一つを舐めるように見ていくと、ありました刑事部門。
ずらりと並ぶ拷問器具(この先閲覧注意)
デデンと置かれた、存在感ばっちりのアイアンメイデン(鉄の処女)。
中にあるトゲトゲまで再現されており、こりゃ死ぬね……と思わざるを得ない。
因みに、元々アイアンメイデンは中のトゲトゲはなく、中に人を入れて、顔の部分を出し、さらし者の刑に使われていたそうな。
それが時代が進むにつれこのように変化していったそうで、そう言えば、「トゲトゲ椅子(拷問椅子)」も、見た目でビビらせる用で、実際座っても重さが分散されて痛くないと聞いたことがあるので、以外と大昔の人の方が残酷ではなかったんだろうなぁ、なんて思う。
アイアンメイデンの横にはギロチンもあるのですが、思っていたよりも小さく、アイアンメイデンの大きさの方が迫力満点でした。
他にも、足下の板を少しずつ抜いて首を絞めていく絞首刑台や、日本の絞首刑台など、拷問というよりかは処刑器具がずらりと展示されている。
最も、医療の発達していない昔は、拷問を受けた時点で脱臼や傷口からの化膿なので、牢屋に入れられたまま死んでしまうことの方が多かったので、拷問=処刑と言っても過言ではないでしょう。
拷問器具で何も学ぶことなんかなさそうだと思っていたのですが、以外と学ぶことも多く、よく戦国時代なんかでさらし首とかあるじゃないですか。
その、切断した首を置いている台には、実はちゃんと首を固定しておくクギ?がついていたんだなとか。
あと、のこぎり引きの刑って、文献では読んだことがあったのですが、どのように行われていくのか全くわからなかったのですが、両サイドに置かれた米俵を見て、さらにその用途に謎が深まっていったりと、意外と学習することが多い。
一番痛そうな拷問器具だと思ったのはこれ
他にも、一撃必殺ではなく、本当に拷問器具として使われていた石抱きの見本とかあったんですが……。
どれも、ダイナミック過ぎて圧倒されて現実感がわかず。
その中で、一番痛そうだなと思ったのが、むち打ち刑のムチを見たとき。
これ、ムチじゃねえよ。棒だよ
こんなんで殴られたら、痛い所か普通に骨折じゃないかと思っていたら、このムチの展示物の横に使っているシーンの絵があったんですが……。
拷問だけじゃない知識も増える博物館
と、このように拷問器具に興奮を覚えていた私ですが、先にも述べたように、拷問がメインというわけではなく、世界史的な、日本史的な物を「モノ」「刑法」「考古学」的な分類に分けて紹介しているので、基本はお勉強。
曜日によっては、無料のガイドさんに案内を頼めることもあり、「大学ってすげえ」と、明治大学の懐の深さに感激。
勉強と言っても、人類がどのように拡散されていったかとか、「再埋葬」という、一度埋葬して骨にして、そこからさらに掘り出して再び埋葬し直すという、二度手間の極みのような埋葬方法などのせつめいがあったりと、非常に面白い。
この歳になると、勉強って本当に「贅沢」なんだなって思うし、それと同時に、勉強って本当に「興味を持たせることが大切」なんだと、しみじみと思うわけですよ。
それを今回の博物館見学は思い知らせてくれましたね。
お土産と食事は期待してはいけない
因みに、食事に関しては別の建物にある「スカイラウンジ暁」という、17階にある学生食堂が一般人も入れる、おすすめの食事処らしいのだが、当たり前だが「学生で混んでいる」。
完全にお昼時間に行ってしまった私たちは、溢れる学生さんたちに気後れし結局近くの五右衛門でパスタ食ってました。
安定の五右衛門……。
但し、もしすんなり入れるようならば、かなりのボリュームのランチを、学生食堂ならではの格安で食べられるおすすめ所だとは思う。
そして、お土産だが、ここは大学。
期待してはいけない。
博物館前に、棚が1つ置かれ、数点のお土産が置かれていたのだが、メモ帳・付箋・Tシャツ・温泉街で買った方が安くて質も良いであろう十手、等が置かれているだけ。
私も例に漏れず「何か記念になるモノを……」と、ためらいながら付箋を購入。
なんというか、下に写る足がやる気のなさを醸し出していますが、これくらいの気の抜けた感じのお土産の方が、図々しさも感じられず、いいのかもしれない。
明治大学の博物館まとめ
というわけで、「明治大学の博物館でアイアンメイデンを見よう」の旅は、すんなりと完了。
雨が降っていても駅から近く、無料で歴史が学べ、中二病も満足させてくれる最高の博物館。
カップルで行くには、余程気が合う彼氏(彼女)とでないと、「………………」となる可能性があるので、友人と行くことをおすすめしますが、人気がなく、勉強にもなり、ワクワクする最高空間。
こんなにいいところはないので、ぜひ、もっと多くの人に行ってもらえればと思います。
あ、でも、騒いだり、自撮り棒使ったりして写真撮ったりはだめだよ!!
明治大学博物館詳細情報
店名 | 明治大学博物館 |
住所 | 東京都千代田区神田駿河台1-1 アカデミーコモン地階 |
電話番号 | 03-3296-4448 |
営業時間 | 10:00~17:00 |
入場料 | 無料 |
定休日 | 夏季休業 臨時休館日 冬季休業 |
最寄り駅 | 御茶ノ水駅 神保町駅 |
駐車場 | 無し |
店舗URL | 明治大学博物館 公式サイト |
因みに近くに目黒寄生虫館もあるので、一緒に行くのもアリですよ!!
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