先日。小学校から続く幼馴染の友人と目黒寄生虫館に行ってきたんですよ。
「どこか行きたいね」なんて言って。
「どこ行こうか」なんて言って。
そうして決めたのが「寄生虫の館」。
互いの趣味をわかりきってるって……いいね。
目黒寄生虫館とは?
そのまんま。
東京は目黒にある、寄生虫のホルマリン漬けとか、寄生虫のスケッチメモとか、あれやこれやが多々ある、結構珍しい博物館。
元々はとある医学博士が私財を投じて作った市立博物館だったそうだが、今では公益財団法人の認定を受けた、立派な(?)公共の博物館に。
目黒寄生虫館のサイトの沿革を読んで今さっき気が付いたんだが、「1960年に高松宮殿下がご来館」とのことで、宮家の貴族が見られた寄生虫をド平民の私も見てきたのかと思うと、二重にロマンが胸を熱くする。
因みに、写真はOKとのことで、このブログに載せた以上に「資料になるぅぅ!!」とバシバシ写真を撮ってきたのだが、一体何の資料にするのかは私自身わかっていない。
目黒寄生虫館に行こう
目黒寄生虫館は目黒駅から歩いて結構すぐ。
たまにTOKIOとかが通ってそうな目黒新橋を通って、大鳥神社を過ぎて、結構すぐ。
※在来種企画とかでリーダーと太一君が船で通りそうな川※
想像以上に小さな建物に「目黒寄生虫館」の文字を発見。
中にはすでに結構見学者がいたのだが、8割以上外国の方だった。
お金がかかるのかと入口で財布を探している方もいたのだが、ここはなんと無料。
無料で、普段はお目にかかれない寄生虫を見られるのだ。
※注意事項は守ろう※
意外と狭い館内
中に入るとすぐに展示用棚。
そう、中は想像以上に狭い。
田舎の一人暮らし用テラスハウス型アパートとかの方が、もしかしたら広いかもしれない。
だがちゃんとトイレもあるので安心。
その横に回虫がガッツリあるのでその辺は要注意。
トイレと回虫のコンボ。すでに胸が熱くなる。
さて、メインの展示棚には無数のホルマリン漬けの虫様たち。
その中に、私が一番気になっていた「双子虫」が……!!
これはここの博物館のロゴマークにも使われてる、蝶々のような見た目の寄生虫なのだが、「なにが双子なんだろう?」と思っていたら、どうやら、これ、幼虫の時に相方を見つけてつがいとなり、くっつきあって、蝶々のような形なるというロマンチックな寄生虫だったのだ。
つまり、この蝶々のような外見の左右が別の、孤立した虫なのだ。
しかも無理矢理ひっぺがすと、臓器が破損して死にます。
そんな物語を小型TVを見ながら感動していた私に、友人が言った。
「ロマンだよね」
と。
そう、そうなのだ!!
この寄生虫館にはロマンが詰まっているのだ。
……。
まぁ、思いっきり興奮したけど、よく考えると虫眼鏡で拡大してどうにか見えるような虫をひたすら眺めているだけだ。
だが、それがいい。
※肉眼で見えるサイズのトコジラミ。これは怖い。食われたら貧血になりそうだ※
※幼女が口から出したのであろうハリガネムシ。別の意味で胸が熱くなる※
※蚊の拡大模型。このサイズの蚊がいたら、私は一生外に出ないであろう※
※一瞬水木しげる先生がデザインしたのかと思った日本住血吸虫卵※
※犬好きには憎いフィラリアの野郎※
とかく、確かに建物は狭いが展示物がたくさんあって、見ごたえがあるのだ。
そして、その一つ一つに物語があり、ロマンがある。
それが寄生虫。
ちょっとしたお楽しみゾーンも
二階に上がると一階とはまたちょっと違う展示物があり、さらに楽しむことができる。
恐らく二階のメインはこいつだろう。
立派に育ったサナダムシ。
そう、こいつは頭のわりに、体がマジで長い。
これ、腹に入れてた人、もはや英雄だろう。
隣にロープがかかっているが、これがこのサナダムシと同じ長さという事で、周りに気を配りながら(というか、この時ラッキーなことに二階に人がいなかった)、つら~~~~~~~~と伸ばしてみたところ、友人の姿が消えた。
そりゃ9メートル近くもあれば、博物館の中とは言え別の部屋に行っちゃうわ。
サナダムシの名前の元が、真田紐に似ているからとか、ここに来なかったら知ることもなく死んでいたであろう。
私の生涯において絶対に関わりたくないヤツの知識が増える。
それが目黒寄生虫館。
昔の研究者のすごさも目の当たりに
サナダムシと同じ長さの紐を伸ばして友人が消えていった部屋に、先駆者たちの記録があった。
この写真のような、イラストのような図の数々。
本気で手書きの資料なのだ。
写真もコピー機もなかったであろう大昔。
6年以上の歳月をかけて寄生虫共のスケッチをし、海外の書籍や論文を書き写していったのだ。
もう尊敬しかできないが、自分の夫にはなって欲しくはないとちょっと思う。
※東大生のノートみたいだ。頭のいい人たちのノートはいつの時代も似ているのだろう※
ともかく感動。
小さいからといって舐めてはいけないところなのだ。
だが、覚悟せよ。
ここは寄生虫を展示している。
今写真でアップしたものは、私が「まだイケル」と思ったものたちだ。
中には、「Oh……しばらく〇〇は食べたくないNe」というものや「Oh……魚はしばらく控えようかな……」というものが多数展示されている。
理系男子が、初めてのデートで女の子をここに連れてきたら、恐らく99.9%不慣れな修羅場になるであろう。
余計な面倒事を避けるためにも、「寄生虫だって!? ヒャッハー!!」というような女子と付き合っていない限りはデートでここを選ぶのはやめておこう。

さすがの私も「あ……たらこしばらく食えないわ」って思ったくらいだからね
土産も楽しいミュージアムショップ
目黒寄生虫館にはお土産屋さん(?)もある。
ここは撮影NGだったのだが、Tシャツやストラップ、クリアファイルなど、中々良いラインナップ。
以前行った、明治大学博物館(通称拷問博物館)よりもショップの品揃えは良いだろう。

私はその中から、「アニサキスストラップ」をチョイス。
旦那には、ニベリン条虫をプレゼント。
スマホにがっつりつけているので、私と食事に行く人は「スマホ出さないで」の一言をお忘れなく。
※お前も因果な扱いやのう……アニサキス……※
募金をして帰ろう
因みに目黒寄生虫館は無料ではあるものの、皆様からの募金で成り立っている部分もあります。
一階のスタンプゾーンに募金箱があるので、ちょこっとお気持ちを入れていくのもあり。
私も友人も、お賽銭のつもりで、そして今後の寄生虫館の継続を祈ってちょっと課金して退館。
すばらしき、生命の神秘と学者魂、そして、「知識に無駄はないのだ」ということを学んだ1日であった。
目黒寄生虫館 詳細情報
店名 | 目黒寄生虫館 |
住所 | 東京都目黒区下目黒4丁目1−1 |
電話番号 | 03-3716-1264 |
営業時間 | 午前10時~午後5時 |
入場料 | 無料 |
定休日 | 毎週月曜日・火曜日/年末年始 (月曜日・火曜日が祝日の場合は開館し、直近の平日に休館) |
最寄り駅 | 目黒駅 |
駐車場 | 無し |
店舗URL | 目黒寄生虫館 公式サイト |
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