あれは6月くらいだったかな。
いつも通りに、ベランダに干していた洗濯物を取り込んでいたんですよ。
そしたら洗濯物に小さくて茶色……いや、『黄色い蛾』がくっついていたんですよ。
洗濯物にセミやらハチやらがくっついていることなんてよくある話。
その時も「ああ蛾が入ってきちゃったよ」くらいにしか思っていなくて、ちょうど居合わせた旦那に命じて、その黄色い蛾をティッシュでつまんで、外に捨てさせたわけですよ。
その1時間後から……とんでもない痛かゆさが私を襲ってきた!!
そう、チャドクガに刺された時の症状が出てきたんです!!
チャドクガとは?
チャドクガ(茶毒蛾)とは、見ただけでもおぞましいビジュアルの、毛がびっしり生えた『毒毛虫』……から成虫になった、『毒蛾』。
黄色~茶色の小さな蛾なのですが、毛がモサモサ生えてて、それに触れると『チャドクガ皮膚炎』と呼ばれる皮膚炎症状が出ます。
直接この蛾に触れなくても、風に拭かれた針が飛んで刺さってしまうケースもあるほど、毒性も攻撃性も強いんですよ。
本州~九州の山よりも、公園や二庭のチャノキ、ツバキ、サザンカ等のツバキ科の葉に巣くうため、庭師泣かせの毛虫・蛾として有名です。
しかもコイツ。
被害が増えるのは、毛虫になる6月・9月・10月ごろですが、蛾の状態ではなく、毛虫姿の幼虫時はもちろん、サナギや卵の時から毒針付きの毛『毒針毛(どくしんもう)』に覆われているため、ゆりかごから墓場まで嫌ヤツなんです。
では私がそのチャドクガに刺された時の症状はどんなものかと言うと……。
チャドクガに刺されたときの症状『チャドクガ皮膚炎』とは?
チャドクガをチャドクガと知らずに、ティッシュで掴んでポイした30分後くらいから、ふと首筋に痛かゆい感触を覚え、そこを無意識にボリボリと掻いたんですよ。
だんだんかゆさが増していく首筋。
かゆいだけじゃなくて、痛痒くて、しかも赤いツブツブまで出る始末。
一瞬、『蕁麻疹?』って思ったのですが、蕁麻疹マスターの私は、この腫れ方、このかゆみは蕁麻疹のものではないとすぐに判断。
蕁麻疹についてはこちらで超詳しく書いています!
更に、隣の部屋から「わ……なにこれ!? 蕁麻疹!?!?」と叫ぶ旦那の声。
旦那は左腕周辺が赤くブツブツになっていて、同じくかゆみを訴えています。
これは確実に蕁麻疹ではなくて、なにかに……先ほどの蛾にやられたと判明。
やっちまった!!
と思うものの、もう手遅れ。
チャドクガ皮膚炎は、赤い小さな発疹が生じ、それが痒くて、痛くて仕方がない!!
しかも、それが平均10日くらい続くと言うから……地獄!!!
肌が弱い場合は炎症が半年くらい続く人もいるため、本当に注意が必要なんですよ。
チャドクガに刺された時の応急処置と対処法
応急処置はガムテープとお水が必要!
チャドクガに刺された時は、私の様にポリポリと掻いてはダメ!!!
目に見えないほど細いチャドクガの針が折れて、どんどん皮膚に刺さって発疹が広がってしまいます。
当然擦るのもNGで、おすすめなのは
①ガムテープで幹部をペタペタして針を取る。
②流水で洗い、針を流し幹部を清潔にする。
この2つ。
そして衣服にも針が付いてしまっているので、そのまま洗濯機で洗うと他の衣類にまで針がくっついてしまうので、
- ガムテープでペタペタして針を取る
- 50度以上の熱湯をかけてタンパク質を変異させて毒性を落とす
- アイロンをかけて更に追い打ち。
この3つを行いましょう。
あんな小さな蛾(毛虫)のせいで、ここまで面倒をかけられるのは腹ただしいので、チャドクガシーズンは椿のそばには近づかないように。
そして洗濯物に黄色い蛾が付いていたら、全力で注意するようにしましょう。
チャドクガにやられたときの治療法
さて、このチャドクガ皮膚炎。
なっかなか治りません。
普通に毒針で刺されて炎症しているようなものなので、おすすめは皮フ科に行ってステロイド系のお薬をつけること。
ステロイドって聞くと「怖い」「癖になる」「悪化する」と思って敬遠する方が、まだ多いかと思いますが、ステロイドにも濃度がいろいろあって、一番薄いステロイドなんて動物病院で出されたりするくらい弱いので、容量用法を守って使えば全然大丈夫。
実際私も使って、癖になったり悪化したことは1度もありません。
ちなみに市販でもステロイド外用薬は売っているそうですが、その場合『アンテドラッグステロイド』と書かれているものがオススメ。
病院で処方してもらった方が安心ですが、時間が無い方、そこまで症状が重くない方はAmazonでも買えます!!
私は蕁麻疹用の一番薄いステロイド外用薬が残っていたので、そちらを塗って3日でかゆみが治まり、しっかり痕が残らず消えるまで1週間かかりました……。
ともかく掻かないようにするのが一番辛かったです……
チャドクガに刺されないための予防法(駆除法)は?
ではでは、こんな思いをしないために、チャドクガに刺されないようにするには……。
①夏場は外に出たときは木々(特にツバキ系の樹木)に近寄らない。
(ちょっと難しいですが)
②庭の木の剪定を小まめに行う。
(とくに3月頃に1度やるだけでも予防効果あり)
③毛虫予防の薬剤を撒く。
(おすすめは『オルトラン』。殺虫剤を撒くと犬猫に悪いかと心配になるので、「葉っぱを食べた毛虫が死ぬ」タイプの、根元に巻くタイプの殺虫剤の方が安心かつ効果が高かったです)
④木酢酢を小まめに撒く。
あまり効果が無いため、小まめに撒く必要がありますが、木酢酢を撒くという手もあり。
これは、チャドクガが付く前に予防する……という感覚ですね。
こちらは私も家庭菜園用に使っている、安心な木酢酢です
⑤チャドクガやチャドクガの幼虫(毛虫)がついてしまっていたら、下手な殺虫剤を撒いたりせず、マスクやゴーグル、帽子やタオル、長袖ズボン、ゴム手袋長靴で全身防備して、枝ごと切り落とすのがオススメ。
ですが、先にチャドクガ毒針毛固着剤とかを使っておくと、ちょっとだけ安心します。
あまりにワサワサ沸いてしまった場合は、諦めてプロに頼むのが吉。
私の場合は洗濯物に付着した1匹が原因で1週間発疹とかゆみに悩まされたのですが、庭の木にチャドクガの幼虫が沸くように付いてしまったお隣さんは、害虫駆除の業者に依頼したそうです(苦笑)
今回の話は漫画でも書きました!!
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