なんだか知らないけど猫に縁があって、道ばたで轢かれそうになっている子猫から、玄関に箱ごと置かれた子猫から、ドアを開けたら飛び込んで来た出産直前の猫まで経験しています。
たぶん30匹以上は保護してきた私。
猫神様に取り憑かれています
本気で猫神様が現れたのでその時のマンガも描いていますので、よければ読んでみてください(笑)
そんな私が警戒するのは、この春先~夏の終わりにかけての暖かい時期。
猫の発情期からの出産シーズンともあって、外飼いをしているだらしのない飼い主が避妊去勢もせずに、無責任にも子猫が産まれたらゴミ捨て場に捨てたり、山の中に捨てたり……。
また、野良猫が子猫を産んで、置いてってしまったり、はぐれてしまったり……といった場合に、見つけるのは大抵人間(苦笑)
このブログを見ているということは、恐らくそんなあなたはか弱き小さな子猫を見捨てていけるような方ではないはず(苦笑)
もちろん、拾って飼えないからといって、飼えそうな家の玄関に置いていったりしないでください。私それ2回位やられて、犯人に一生貧乏になる呪いかけましたから。
ですが誰しもが子猫の扱いに慣れているわけでもなく。
むしろ初めてのコトで右往左往してしまうかと思います。
そんなときに慌てないよう、子猫を拾った時に使える育て方や、必要な物。
保護の仕方をお伝えします。
子猫の月齢の見分け方
まず拾った時に気になるのが月齢。
黄色いアンダーラインが引かれているものが、一番見分けるのにわかりやすいポイント。
生まれたて~生後1週間
- 目が開いていない
- 耳が小さくて顔が面長
- 耳の穴も見えない
- 体長10センチくらい(大体100グラム前後)
- ひっくり返したお腹の部分に乾いたウンチのようなへその緒がついている
本来なら母猫の存在が必須な月齢。
覚悟して育てましょう。死亡率も高いです。
生後1週間~10日
- 目はまだ開いていない
- 耳の穴も見えない
- 辛うじてハイハイができる
- 体重200g前後
なぜか保護することの多い月齢。
恐らく外飼いの飼い主とかが、少しの間は母猫が可哀想だからとそばに置いておき、騒ぎ始める辺りで捨てにかかるのでは……? と勝手に思っています。
生後10~2週間
- 目が開き出す時期
- 耳の穴も開き始める時期
- ハイハイはできるものの後ろ足はまだ立てない
生後2週間~20日前後
- 目が開いている(この時期の目はキティーブルーと呼ばれる青色の目をしています)
- 耳が上にあがる
- 歯もまだ生えていない
- 大体250g~350g
- ハイハイで歩く
生後20日~1ヶ月
- 猫らしい顔つきになり始める時期
- 後ろ足も踏ん張れるようになり、よちよち歩き
- 400g前後
- 早い子は小さな歯が生え始める
- 爪がしまえるようになり始める
生後1ヶ月~1ヶ月半
- 500g前後
- 自分でトイレおしっこができる
- 2~3歩走れる
- 歩くのは問題なし
- 早い子は離乳食
生後1ヶ月半~2ヶ月
- 猫じゃらしなどで遊べる
- 離乳食を食べる
- トイレでおしっこウンチができる
- 余裕で走り回る
このような感じで月齢を見分けるのが良いのですが、目が開いていないからといって生まれたてだと判断するのはNG。
例えば猫風邪などで目やにが酷くて目が開けられないケースもあります。
とりあえず一番簡単な判断は『走れるようなら生後1ヶ月以上。走れないようなら1ヶ月以下なのでミルクを買いにいく』というところでしょうか。
たまに病気や衰弱で元気がなくて走れない子もいるので注意!!
月齢による保護の方法
猫を拾った際に用意するとお勧めな物
- 使い捨てビニール袋
- 動物用お尻ふき
- ダンボール(お部屋用の大きな物と、トイレ用の小さな物)
- ビニール袋
- タオル(タオル地は爪が引っかかる可能性があるので、できればフリース)
- 湯たんぽ(無ければホット対応ペットボトル)
- 子猫用のご飯
- 猫砂
- 猫用ミルク(1ヶ月以下と思われる場合は)
- 消毒液
- ティッシュ
- 余裕があれば母猫代わりの猫型のぬいぐるみ
各月齢共通の重要事項
真っ先に重要なのは『保護したらすぐに動物病院』。
特に先住犬、先住猫がいる家はなおさら大切。
どんなに小さな猫にでもノミやダニ、寄生虫がいると思って間違いは無し。
必ず病院で駆除してもらったり、猫エイズや猫白血病などの感染性の病気を持っていないかチェックしてもらうことも大切。
もっとも、生まれたてだとそうしたことも難しいのですが、その場合は子猫が衰弱していたら点滴をすることもできます。
もし夜だったり、土日で病院が休みの場合は……。
- 先住猫、先住犬がいる場合は必ず部屋を分ける
- 触るときは使い捨てのビニール手袋を使って触り、エプロンを着けて対応。
- そのエプロンは部屋から出るときは脱いで、自分の手や服などに消毒スプレーをかけてから部屋を出る。
これ位の注意をしましょう。
そして大切なのは子猫の保温。
猫は元々砂漠の生き物なので、暑いのは比較的強いのですが、寒さに弱く、特に体温調整の弱い子猫は夏場でもエアコンで部屋が寒いと体力を消耗してしまうことも。
特に雨に濡れていたりしたら、かなり危険!!
ですので、大体子猫の周囲が26前後になるように、タオルを巻いた湯たんぽを置いてあげるようにしましょう。
もちろん、直接肌についていると低温火傷してしまうので、動けない位小さな子の場合は、小まめに場所を変えつつ、直接当たらないように注意してあげましょう。
ミルクとかもすぐにあげたいところですが、子猫に人間用の牛乳を与えるのは激しくNG!
消化できずに下痢をして、最悪死んでしまいます。
うちはこちらを愛用
お店がやっていない時間であれば、ぐっと堪えてお店が開くまで我慢……。
衰弱しそうな様子であれば、赤ちゃん用ミルクや、人間の牛乳を薄めて砂糖を少量だけ加えてあげるのもあり。
ただし、下痢をしたりしないか様子を見つつ、少量ずつ上げるようにしましょう。
因みに、子猫用哺乳瓶がないときは、スポイトや、最悪ストローで代用しましょう。
正直、子猫を拾うとバチクソ大変です
生まれたて~生後2週間
すごく大変です。
ほぼ生まれたての年齢なので、死亡率も高く気が抜けません。
病院へ行って健康状態を確認してもらい、一段落したら、ダンボールにフリースの膝掛けなどを詰めて、湯たんぽを入れて暖かく。
猫型ぬいぐるみなどあると、尚よし。
その後、3~4時間おきに排泄から食事のお世話をします。
①水で濡らしたティッシュでオマタを上から下に優しく撫でるとオシッコをします
お尻の周りもトントンと優しく刺激するとウンチをします。
ウンチは1日~3日に1回でもしてくれればOK。
ウンチが硬いときはミルクの水を多めに。5日経ってもウンチが出ないようなら病院へ。
②体を優しくタオルドライ。
体重を量って確認。ノートにメモ。
減るときがあっても、1日平均で増えていれば大丈夫。
3日連続で減るようなら病院へ行きましょう。
③子猫をうつ伏せにしたまま、ミルクを飲ませます。
飲ませる歳に子猫を仰向けにしたり、哺乳瓶を押したり、シリンジやスポイトを押しすぎたりすると子猫の気管支にはいって肺炎になることもあるので、子猫の吸う力に任せて気長に飲ませましょう。
ミルクの量は飲みたがるだけで大丈夫かと。
④飲ませ終わったら、指先でトントンと背中を撫でてあげるとゲップします。
人間の赤ちゃんではないのでゲップは必須ではありませんが、なんとなく安心するのでさせています(笑)
⑤暖かくして寝かせます。
お腹が空くとニーニー鳴くので、その間隔が大体3時間くらいなので、寝られなくて大変ですが、1ヶ月位したら離乳するので、それまで頑張ってください。
母猫がいる場合結構お腹はぺったんこなのですが、人口哺乳の場合おなかポンポンになります。 体重が増えさえすればいいので、そこまで神経質にならなくても良いかと思います。
生後2週間~1ヶ月くらい
やることは同じなのですが、お世話タイムが3時間おきから5時間おきくらいになるので、少しだけ楽です。
早い子はもう歯が生えているはずなので、哺乳瓶の先が噛みきられてしまうことも。
誤飲しないように、切れたらすぐに買い換えてあげましょう。
私は哺乳瓶の先が2回切られたら離乳食をあげるようにしています。
生後1ヶ月以上
動き回ります。
ダンボールに閉じ込めておくことは難しいので、コードなど危険な物は隠すようにしましょう。
【食事】
この時期ならほぼ離乳食が始まる時期なので、子猫の離乳食用の缶を買ってきてあげてみましょう。
まだカリカリは早いです。
私がお勧めなのは、サイエンスダイエットのキトン。
食いつきが良いので、離乳が早くなる気がします(笑)
【トイレ】
この時期ならもう自力でトイレもできるはず。
小さなダンボール箱を作り、その上にビニールをかぶせて猫砂を入れて、まずは人間が目の前で「ザッザッザ」と砂を掻く素振りを見せましょう。
その後、子猫のオシッコの匂いがついたティッシュなどを少量置いておけば、大抵はオシッコができます。
まだ踏ん張りが利かない子などは、砂の匂いを嗅いで反射でジャーっとしてしまうこともあるので、気長に補助してあげましょう。
たぶん人間の子どもよりトイレトレーニングは楽です。
犬よりも楽です。
2ヶ月以上
この歳まで育てられれば、カリカリも少しずつ食べるようになるので一安心。
爪とぎとかもするようになるので、用意しておきましょう。
猫トイレも大人用を用意してOK。
なにより、予防接種ができる月齢なので、しっかりと動物病院へ連れて行って、最低でも2回は感染症の予防接種をするようにしてあげましょう。
もしかかりつけの動物病院がない場合は、どこでも野良猫の保護なんて慣れているはずなので、評判がよくて価格も良心的な病院をググって選ぶとよいでしょう。
一番よいのはペットオーナに相談して、紹介してもらうのが安心。
また、これは動物病院によって多少時期が異なりますが、避妊・去勢手術も大体4~6ヶ月でできますので、タイミングを聞いておくようにしましょう。
外飼いをする場合は無責任にならないように(室内飼い推奨ですが)
完全室内飼いの場合は、スプレーや発情期の雄叫びから飼い主がノイローゼにならないように(苦笑)、また、余計な病気にならないためにも避妊・去勢手術はおすすめします。
お世話は大変だけど……
このように子猫を保護すると、育児ノイローゼになりそうな気がしますが。
実際ちょっとなります(笑)
ですが、人間の子どもよりもかなり早く成長しますし、もし飼えない場合でも、子猫の場合はすぐにもらい手がつくケースがほとんど。
もちろん、虐待などを防ぐ為にも、相手の身元確認などは必須
ですので、保護して「どうしよう! 飼えない!」と慌てることなく、3ヶ月くらい徳を積むつもりでお世話するのもありかと思います。
お金はすっ飛ぶケドね!!
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