私は過去3回胃カメラを飲んだことがあるんですが、それゆえに思うことがあります。
あの胃カメラを「飲む」という表現はいかがなものかと。
そんなわけで胃カメラ体験レポをします。
内視鏡胃カメラ検査/鎮静剤ありの時の場合
胃カメラを行う場合、鎮静剤の有無を選べます。
クリニックによっては鎮静剤の扱いがないところもありますし、検診などでは人数を回さないと行けないため鎮静剤を使う暇がない場合もあります
鎮静剤を使うと、ぼ~っとした中で(半分以上眠った状態)で胃カメラを行えるので、「オエオエ」っとなることがありません。
「じゃあ、全ての病院で鎮静剤使えよ」って思うかもしれませんが、そうもいかない理由も……。
鎮静剤を使うデメリット
説明すると……。
意識が無い状態なので、胃を傷つけたり、空気を入れて膨らませたときに過度にお腹が張っても気がつかず、医療事故に繋がったりすることもあったり。
鎮静剤とはいえ麻酔の一種なので血圧が低下して、呼吸が弱くなる……ようは意識低下状態になるケースもあったり。
そしてこれが一番大きいと思うのですが、検査後1時間くらい鎮静剤が抜けるまでボ~っとしてしまうので、点滴しながら休憩する必要があって、そのスペースを病院が確保できない場合は鎮静剤が使えないことがあるんです。
もちろん、鎮静剤が抜けたとしても、1日ボ~っとしてしまうので、その日1日は運転はもちろん、仕事も家事もできないものと思った方が良いです。
ただし!!
上手な先生だと、ちゃんと血圧や心拍を見てくれるので、意識低下状態になったらすかさず鎮静剤を止めたり、減らしたりしてくれるのであまり心配することはないと思います。
鎮静剤を使うメリット
そして、鎮静剤を使うメリットはもちろん「苦しくない!!」。
胃カメラで鎮静剤なしの場合、嘔吐反射を防ぐ為に鼻からチューブを入れることがあるのですが、それでも苦しいし、痛いし、時には鼻血が止らないことも……。
それに結局、えずきます!!
チューブが鼻から喉の中を通るときにどうしても刺激となって、オエってなってしまうんですよ……。
また、鼻からの内視鏡はレンズが小さいため見逃しがあったりすることもあるので、口からのほうがオススメ。
そう考えるとオエっとしないで検査ができるよう、鎮静剤があった方が良いと思います。
もちろん、嘔吐恐怖症の方だったらなおさら鎮静剤必須です。
鎮静剤を使っての内視鏡体験談
さて、私は胃に良性のポリープと、逆流性食道炎があるため年に1度胃カメラをしているのですが、その際の感想をお伝えします!!
胃カメラの検査前準備
私が行っている病院では(医者が内視鏡をするために通うような名医)、前日の夜8時までに夕食を済ませたらその後はお茶と水以外は禁止。
翌日も朝1杯くらいはお水飲めますが、それ以外は飲食は絶対禁止。
病院に到着すると、ヨダレを垂らしてもよいようにTシャツに着替え(苦笑)更にエプロンを装着。
点滴用の針を入れて、ベッドに横になると喉用の麻酔をシュシュッと……。
そう、鎮静剤を使った場合でも、この喉用の麻酔が唯一の嘔吐ポイント!!
喉の奥にノドヌールスプレーのもっと苦い物をシュシュっとされるのですが、その瞬間喉が腫れたような感覚に襲われ(実際は腫れていない)、息ができなくなるような感覚になり「オエー!!」っとなってしまうのです……。
慣れてくると、落ち着いて鼻呼吸をすればオエーとはならないので、ともかく「この喉の感触は錯覚だ」と自分に言い聞かせ、ゆっくり鼻呼吸をして麻酔が効くまで過ごしましょう。
ちなみにこの時点でオエオエオエオエ言っていると、すぐに鎮静剤打ってくれます(苦笑)
さて、麻酔を終えて、口に管を通す用のパイプを加えさせられると、鎮静剤が打たれます。
先生に「へんへい、らんかてちーらろんらあろにらりあらっらきふんれふ」
(先生、テキーラ飲んだ後に立ち上がった気分です)
と言って、先生が失笑した後……気がついたらリカバリールームで目が覚めます。
気がついたら1時間経過してるんですよ。タイムスリップですよ。
因みに、鎮静剤が効いている間、記憶はないけど意識はあるそうで、酒飲んでテンション上がるタイプの私は、ずっとケラケラ笑い続けたり、「院長~私カナブンなんですよ~★」と意味不明なことを言ったりしているそうなのですが、全く記憶にありません(恥)
しかも「は~い、ゴックンお上手ですねぇ~」と、赤ちゃん言葉で看護師さんに褒められたことも記憶の向こう側で覚えており、非常に恥ずかしいのですが、全ては夢だと思えるほど快適です。
年に1度やらなきゃいけない検査なので、これくらい楽じゃないとやっていけません。
私は鎮静剤ありのこのシステム以外はもう、内視鏡胃カメラ検査はできないと思います……。
内視鏡胃カメラ検査/鎮静剤ありの場合
さて、このように、今では非常に楽に胃カメラの検査を受けている私ですが、この病院に行き着くまでには非常に大変な胃カメラ検査をしていました。
それが『鎮静剤なし』『鼻から内視鏡』というもの。
鎮静剤なしで鼻からの内視鏡は大変!!
元もと子どもの頃から行きつけだった古い病院で、胃痛のために検査を受けることにしたのですが、『先生が上手いから』という理由で鎮静剤は使わない方針。
ですが、いくら医者の腕が良くても私の嘔吐反射が治まるわけもなく……。
鎮静剤なしの場合の胃カメラの検査前準備
胃カメラの検査準備自体は、鎮静剤あり、なし共に同じく、前日8時以降は飲食なしで、当日Tシャツに着替えてエプロン装着。
もちろん、予約は必須。
ですが、ここからが大変。
喉に麻酔をかけてすでにオエオエ言っているところに、「さて、鼻にも麻酔を」と、管を通す方の鼻の奥に麻酔をシュッと入れます。
もう、プールで水を吸い込んだときのように目頭が痛くなります(涙)
そして、横になって口にパイプを加えさせられると……。
鼻の穴に硬い内視鏡が通る痛みの後に、喉の奥にその管が通る感触が伝わってきます。
例えるなら、巨大な魚の骨が喉に引っかかったような感じ。
痛みは麻酔のお陰でないのですが、オエオエオエオエオ、本当にヨダレ流しっぱなしで辛いことこの上なし。
しかも、片方の鼻に内視鏡が入っているので、涙と鼻水で息が詰まりそうに……。
あっという間に息も絶え絶えになった私が「もう……ダメかもしれない」と弱音を吐いたところ、
じゃあやめる?
と、頭ごなしに怒る医師。
そういえば、病院からもらった胃カメラの案内のチラシにも、こんなに辛そうな患者が書かれていました。
きっと私もこのイラストの患者と同じ顔をしているんだろうな……と、唾液と涙で顔をグチャグチャにしながら呻くこと、10分ほど。
しかもその間も、胃に空気が送りつけられて胃が痛かったり、胃壁にカメラが当たる嫌な感触が伝わってきたり……。
ようやく終わったものの、鼻からだとその後半日は鼻血が止まらなかったり、痛みが続いたりするのも難点。
鎮静剤なしでも辛くない人もいるそうですが……
ちなみに私は2度と鎮静剤なしではやらないと決めましたが、高齢者などは喉の嘔吐反射が少ないらしく、喉からゴックンと飲み込んで全然平気なこともあるそうです。
また、男性のほうが鼻腔が広いので、鼻からやっても痛くなかったりと、人それぞれ。
ですが、私のように嘔吐反射が強い人は、絶対鎮静剤ありで胃カメラした方がオススメです!!
内視鏡検査は選択肢のある病院でやるのがおすすめ
このように、気楽にできるけど嘔吐反射が心配な鎮静剤なしの検査や、後がダルくなるけど全然苦しくない鎮静剤ありの検査など、病院によって様々。
ですが、なんとなくですが鎮静剤ありの病院の方が、患者も寝ているためしっかりと見てくれる気がするので、私としてはそちらがオススメ。
命にかかわることだし、ライフクオリティにも関わります。
胃カメラを受けたくなったら、まず……クリニックや院長の評判を確認。
そして、胃カメラを得意としているかどうかを確認してから行くことをお勧めします!!
内視鏡関連の話沢山あります
胃弱で、過敏性腸症候群な私。
胃カメラの他にも大腸カメラの話など、検査体験が沢山あります。
これから胃カメラを受ける人、大腸カメラを受けたいけど心配な人など、是非是非内視鏡の話シリーズをご覧ください!!
また、今回の件について「胃カメラ戦記」の漫画を描いています(笑)
こっちの方が読みやすいかもしれませんので、鎮静剤を使うとどんな風になるかなど気になる方は私の漫画ブログをご覧ください!!
コメント