1試合会場に1人は居る翁の話

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モザイク

試合に行くと遭遇する謎の翁たちについての話

ちょこちょこ卓球の試合に出ている私。

そんな私、出川哲朗ほどではないけれども、コミュニケーションモンスターと仲間内から言われるくらい、あまり人見知りせずに知らない人に話しかけたりできるため、結構試合に行く度に知り合いが増えたりする。

そんな知り合いの中でも「翁」と私が勝手に呼ばせてもらっているジャンルの方々がいて、大抵1試合会場につき1人はそんな翁と遭遇するのだ。

今回は、その「翁」についての話。

翁とは?

人間年を取れば取るほど、若者に一言アドバイスをしたくなるもの。

それは自分の経験則から推測される「こうすれば勝てるのに」という意見だったり、自分の体が動かないことからくる「自分だったらこうするのに」という意見だったりもある。

もちろん、総じて試合で視野が狭くなっている自分たちにとっては有意義な意見だったりするのだが、そうしたアドバイスを頼んでもないのにしてくれる最年長者のことを私は「翁」と勝手に読んでいる。

去年の翁は「和尚」だった

去年、試合で遭遇した翁は74歳になる老人で(なぜか翁たちは自分の年齢を言いたがる)、なんと70歳から卓球を始め、普通の戦術では当然若い人には勝てないので、粒高ラバー(球の回転が反転するラバー)を使ったりして、相手の打ち損じを狙う戦法に出たりしていた。

70から卓球を始めたという時点で私はかなり尊敬するのだが、ちゃんと戦術を考えたりしていることに、いたく感心した。

そんな翁は雰囲気が非常に穏やかで、人生についても深いアドバイスをちょろっと出してくれる。

差し出がましくもないのに、はっと気がつかせてくれるアドバイスに、私はなんとなく「なんだかお寺のご住職のお話しを聞いているようです 」と言ったところ、その翁、ニヤリと笑い「もちろん、毎日のお勤めでお経も唱えてますよ」と返答した。

これは、若者をからかうウィットに富んだジョークだったのか、本当のことだったのかはわからないが、和尚からは「得意を磨き、苦手は忘れなさい」という生涯に役立つご意見を頂いた。

今年の翁はスーパー翁だった

そんな和尚からの出会いから1年。

私は去年出たランクで優勝していたため、ワンランク上のリーグに参戦していたのだが、リーグの当たりが悪く、ワンランクどころか3ランク上の選手揃い。

「あーこれ、全敗だなぁ」なんて思いながら、試合中吹っ飛んでった球を拾いに行ったんですよ。

そしたらね、球を拾うためにしゃがんだ私の頭上から、低い穏やかな声が聞こえたんですよ。

イラスト

下だよ。

ってね。

ヘタすると空耳か幻聴か、妖怪の囁きくらいにしか聞こえなかったその声に、私が「?」と思って顔を上げると、そこに、翁がいたんですよ。

イラスト

隣のリーグに参加していた高齢の「アドバイス翁」が。

この翁、たまたま私の隣に座ってよく話していた男の子にもアドバイスをしており、その男の子も試合が一段落する度に翁の元へ行き「はい! はい!!」と一生懸命意見を聞いていたので、てっきりその男の子のチーム監督かと思っていたのだが、全然知らない人だったらしい。

あとから聞くに、自分は腰が痛くてあまり試合で活躍できないが(とはいっても中級者ランクに参戦してますが)、アドバイスは上手いと自負しており、若者を見てはアドバイスをおくっていたようだ。

距離感0で攻めてくる翁。

アドバイスが端的過ぎて理解できない私。

負ける試合。

自分の試合になるとさっさと台へと移動する翁。

そう、プロではないけどそこそこ頑張っている人達の卓球の試合会場には、必ず「翁」がいる。

来年、またお会いできることを心から祈りつつ、私は翁のアドバイスをもらいながら試合で大敗した。

 

 

 

 

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