採血する医師が志村の婆さんみたいな老婆だった……という話

2018年10月4日健康, 日記健康, 日記

志村の婆さんみたいな老医に採血をされたおもしろい話

最近ね病院行ってきたんですよ。

いや、病弱ゴリラと名高い私はしょっちゅう病院へ行っているんですけれども、今回はホルモンバランスが盛大に崩れちゃって、婦人科へと行くことになったんですね。

で、いつも通っている病院が結構有名な病院の有名な先生だったため、週に2回しか来ない先生の予約を取るために1ヶ月待ちというね。

しかも、一ヶ月待っても看護婦さんに「2ヶ月間基礎体温つけてから来てください」とか言われちゃってね。

門前払い。

千夜
千夜
これ、ガンだったら死んでるよ

そんなわけで、具合が悪いのに数ヶ月以上医者の前に行くことすらできないという医療界の闇から脱出すべく、新しく立ったばかりで、まだ人は多くないけれども、腕の良さそうな女医さんが一人でやっている病院へ行くことにした。

そして、予約も必要なく、症状を相談し、では採血を……となった私の前に現れた、新たな笑いの闇をお伝えしよう。

副院長という名の……

新しくできた病院の院長先生はとても優しく、はきはきして、症状を訴えると血液検査をしてホルモン値を調べましょうということになった。

でもって、採血をするのは副院長なので……と別部屋に案内された私が見たのは……。

白衣を着。

副院長というネームプレートを下げた。

志村けんが扮する「ひとみ婆さん」そっくりの、かなり高齢な女医だった。

 

本当にひとみ婆さんそっくりで、ずっとガクガクしながら「あうあうあうあうあうあうあう」言っているんですよ。

いえ、差別とかそういうのはないんですけど、「採血するって事は私の腕に注射するってことで……」という恐怖はあるよね。

 

ひとみ婆さん副院長

そこにお座りください

って言うお婆ちゃんこそ座ってくださいよと言いたくなるくらい、ヨボヨボだ。

恐らく、院長先生のお母さんであろう。

そうか、父も母も医者のサラブレッドの娘だったか。そうか、そうか。

 

覚悟を決めて手を出したところ、血管を浮き立たせるためにゴムチューブを腕に巻くのだが、それができない。

なんというか、素人の私が見ても「ストッパーだ」とわかる物がついているにも関わらず、必死にゴムチューブを結ぼうとしている。

 

手が震える。

「あうあうあうあう」言っている。

看護婦が背中を向けて背を振るわせている。

 

見かねた私がゴムチューブの片方を持って、ほぼ自力でゴムチューブを止めると、今度はひとみ婆さん副院長が私の腕をアルコールで拭う。

……が、そこでひとみ婆さん副院長、暴挙にでる。

 

パンパンパンパンッと、せっかくアルコールで拭った腕をその手で叩いて血管を浮き上がらせようとしているのだ。

千夜

ちょ、アルコールで拭いたところだからっ!?

思わず、ダチョウ倶楽部の肥後克広のような突っ込みを入れる私。

肩をふるわせて笑いをこらえている看護婦。むしろお前が採血しろ。

ひとみ婆さん副院長は「あらあらごめんなさいねぇ、今まで私ゃ小児科ばっかりだったから」と。

子どもたちよ、怖い目にあったんだなぁ……。

だが、話はここで終わらない。

 

ひとみ婆さん副院長、いよいよ注射器を持ち上げ……キャップが取れない。

手が震えてキャップが取れない。

 

私、見かねてキャップ取りましたよ。

 

いよいよ近づく針先。ひとみ婆さん副院長、手が震えている。

これでね、「針が皮膚に触れた瞬間、注射器は何の抵抗もなく血管へと滑り込み、なんの痛みも生じなかったのだ」なんて言えたらかっこいいんですけど……。

 

「あうあうあうあうあうあうあう」

って言いながら、注射器ガタガタ震えてたからね。

皮膚の下、血管の中で注射器びくびくしてるの見えてるからね。

 

しかも今時の採血って、注射器と試験管みたいなのが一緒になってて、勝手に血が抜けて入っていくような仕組みになっているものが主流なんですけど。
(医療関係者じゃないけど、健康診断やアレルギー検査などでしょっちゅう血を抜いてるので知っている)

ひとみ婆さん副院長、震える手で注射器のシリンジ引っ張って、血ぃ無理矢理抜いてくるからね。

普段採血で貧血になることはなかったんだけど、生まれて初めて貧血起こしそうになったからね。

違う意味で。

 

もう、血が抜かれてる間も「あうあうあうあうあうあうあう」って言うのよ。

至近距離で「あうあうあうあうあうあうあう」って。

 

ひとみ婆さんと絡むダチョウ倶楽部のリーダーの気持ち、すげぇよくわかったからね。

 

採血が終わって、注射器を抜いた後も、今度は血を試験管みたいなのに入れなきゃいけないんだけど、ひとみ婆さん副院長、手が震えて試験管に針刺さらないからね。

見かねて私が試験管みたいなの支えたからね。

腕から血流しながら。

 

つうか、その間背中振るわせてた看護婦は何をしているのかと。

ごめんなさいねぇ~痛くなかったかい~

と、私を気遣うひとみ婆さん副院長に私は正直に「大丈夫です、怖かったけど」と伝え、注射器を刺した腕に脱脂綿を当てた。

腕からは、今までの採血では見たことがないほど、血がにじんでいた。

 

帰っていくひとみ婆さん副院長

その後、後日検査結果が出たころにもう一度病院へ来るようにと言われ、病院を後にしたのだが、丁度帰るときに、ひとみ婆さん副院長と遭遇。

「私ねぇ、普段は子どもさんばかりだから、大人の採血って怖くてねぇ~。娘の病院が忙しい時は手伝いに来てるんだけど、採血くらいしか手伝えないじゃない~」

そう言いながら、再び私の腕を確認したひとみ婆さん副院長は、「じゃ」と言い残すと、病院の駐車場に止まっていたSクラスのベンツに乗り、颯爽とどこかへと帰っていた。

私はまた、新たな病院を探さないといけないのかもしれないと、ぼんやりと思った。

 

 

因みに、私の不調の原因はプロラクチンというホルモンが通常より10ほど値が高いからということがわかった。

「ストレスとか、寝不足とかでも高くなる位の数値だからねぇ。また、しばらくしたらもう一度採血して検査ですね」

そういう院長の背中に、ひとみ婆さん副院長のスタンドが見えた気がした。

 

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