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あっちこっち飛び猫

小説を書いたりゲームを作ったり、たぶんマルチクリエイター。お仕事も募集中。

Chiyo's「○○」take

落ち着きのない管理人が色々しでかした冒険日記。
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【お仕事の話】駐輪場管理の仕事をしていたときの話

チラシ配りやらケーキ工場やら、色々やったことのある私ですが、今回は「駐輪場管理」の仕事をしていたときのお話。

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駐輪場管理って言っても、管理人さんとはちょっと違う特殊なお仕事で、しかも特殊なことが起こったり……。

まあ、ともかく聞いてくださいよ。

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駐輪場管理人


今から十年以上も前の仕事の話なので、今では全然システムも変わっているだろうし、そもそもあの仕事があるのかもわからないのだが、「駐輪場を管理するシルバーさんを管理する仕事」という、ちょっと特殊な仕事をすることになった。


因みに私は人の紹介で「人がいないから契約社員として……」と誘われて入ったため、通常のこの仕事にどうやって入り込むのかはわからない。

もし、気になるようならタウンワークとかanとかのバイト求人なんかから探した方が見つけやすいかもしれない。




でもって、仕事内容なのだが、大きな駐輪場には各市町村のシルバーセンターから派遣されてきたシルバーさん達が、駐輪場のお客さんの誘導とか、荷物の上げ下ろしの手伝いとか、月極の説明なんかのためにうろうろすることになるのだが、そのシルバーさんたちを「管理する」人間が必要となる。

したがって、

  • シルバーさんの勤務割り
  • 月極会員の証明書発行
  • 問い合わせ対応
  • シルバーさんたちが喧嘩等をした際の仲裁
  • シルバーさんの手に負えない事態が起こった際の対応

という内容に限られてくるのだ。

つまるところ、上3の仕事だけを淡々とこなしていけば良いだけの仕事だった。

長時間勤務

しかし、この簡単業務の割には拘束時間がやたら長い。
各駐輪場に若い管理人が1人しかいないため、朝10時から夜12時45分の終電時間まで6帖ほどの管理人室に缶詰となる。

始発時からお昼くらいまでは、朝の弱い私に変わり初老の所長が出勤してくれていたのだが、仕事の情報交換からのお昼ご飯後から、ひたすら薄暗い管理人室で天井のシミをみて過ごすことになる。

とまぁ、もちろん、春先などの契約者の増える時期は5分おきに問い合わせがきたり、「○○さんが出勤してこねえ。孤独死してるんじゃねえのか?」なんて言われて、深酒して寝過ごしたシルバーさんをたたき起こしに行ったりなど、細かなやることもあった。

それに、空いた時間は勉強なり本を読むなりしていてもOKと言われていたので、深夜の暇な時間帯は、資格の勉強をしまくっていたりもした。

今思うと、私の資格のほとんどはあの時期に取得したものだ。



というわけで、暇だわ、軟禁状態だわ、老人介護状態だったが、67歳初婚のお祝いとか、戦争の話とか、60過ぎてから画家デビューしたおじいちゃんだわと、色々と面白いこともあったし、良い仕事ではあった。


そんな中で起こった事件

そんなこんなで、そろそろ契約期限も切れそうな頃になったある冬の日。

駐輪場管理かつてない事件が起こった。
そう。

シルバーさんの手に負えない事態が起こった際の対応だ



時刻は深夜12時。
そろそろ、仕事終わりだわぁ。なんて呑気に背伸びをしていたとき、管理人室の窓が慌ただしく叩かれた。


窓から顔を覗かせるシルバーさん。

「千夜さん、駐輪場に全裸の男が!!」


今も覚えている。
あのシルバーさんの表情が「ああ、女だったら良かったのにな」と訴えていたことを。



数名の65歳以上の老人と、女しかいないこの空間で、どうしろというのだ。

とりあえず、警察と、駅の反対側の私と同じ契約社員の駐輪場管理人に応援を頼み、「御用だ!!」「御用だ!!」と息巻くシルバーさんたちの元へと駆けつけた。


そして見た。
全裸----いや、メガネと靴下と運動靴とタオルを首に巻いただけの、デブのおっさんを。

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あ、変態さんですね

一目でわかるその風貌。

めっちゃ、汗かいてて。
ずっと尻を掻いている。
しかも、スーパーの袋を持っている。
シンナーだかお薬だかやってラリってしまったのかもしれないが、ともかく彼が暑いということだけは良く伝わってきた。


そしてもうそれだけで十分なので、早々に立ち去っていただきたいのだが、普段イベントごとのない生活に、新風を巻き起こされたせいでテンションの上がってしまったシルバーさんたちが「御用!!」「御用!!」と、彼を追い立てる。



ああ、ちょっと落ち着いて……


なんて言う間もなく、この変態さんを駐輪所の「天板で出来た、車が当たっても壊れない頑丈なトイレ」に追い込めてしまった。


バカヤロウ。
内側から鍵かけられたら終わりだろうが。


身の安全が保証されたのは向こうで、あってこちらではない。

色々としかたがないので、私は警察に繋がったままの電話を片手に、片足だけトイレのドアに挟み込み、まるで、マルサの女のような状態で奴を監視するハメになったのだ。

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疲労と困惑と恐怖で震える右足。
御用御用とあおり立てるシルバーさん。
怯えて体育座りをして、なにかが入った袋をスーハーしている変態。


まさに地獄絵図


この間数分。
そして、更に2~3分後には駅の反対側の同僚が駆けつけて「なんつう地獄絵図……」と呟いていたので、あとは任せることにしたのだが、なかなか濃厚な時間を過ごさせてもらったものだ。


たぶん今は深夜はムリ

というわけで、これが原因というわけではなかったが、いい加減深夜に帰宅するのもつ疲れたし、よく考えたら痴漢撃退スプレーや強固な扉というものがあったとしても、女が一人で深夜まで仕事しているのも難な上に、近くとは言え夜の1時近くに帰宅するのも危ないかなと、更新せずに別の仕事に付くことにした。


今でも100%夜型の私。
通勤という概念自体がもうアウトだが、もし、また通勤するか死ぬかと言われたら、この職場を選ぶだろう。
ただし、PCとランニングマシーンを用意してもらうが。


だが、色々と保安上の問題があるので、今では女の管理者はNGだと思われるが、緩かった時代の面白い思い出である。